日英間の量子科学技術に関する協力覚書への署名について
令和7年4月28日
内閣府
科学技術・イノベーション推進事務局
1.概要
令和7年4月28日、城内内閣府特命担当大臣(科学技術政策)は英国を訪問し、バランス卿英国科学・研究・イノベーション担当閣外大臣との間で、「日英間の量子科学技術に関する協力覚書」への署名を行いました。
2.背景・趣旨
近年、量子技術は、将来の産業や社会を大きく変革する技術として改めて注目されており、量子コンピュータ、量子暗号通信、量子センシングなど実用化に向けた国際協力が活発化しています。
英国は、我が国と基本的な価値観を共有し、高い技術力を有する重要なパートナーです。世界トップレベルの大学や研究機関において量子科学に関する知見を豊富に有するとともに、世界屈指の量子スタートアップ大国でもあり、すでに我が国との量子協力が様々なレイヤーで進んでいます。例えば、先端国際共同研究推進事業(ASPIRE)においては日英共同研究の開始準備が整っており、また、日英の複数の企業が互いの国に拠点を設けて活動しています。
本協力覚書では、日本と英国が産官学の間で広範な協力関係を築いているパートナーとして、信頼できる国際的なエコシステムとサプライチェーンの構築に向けて、技術革新と社会的・経済的発展を共に推進していくことを目的としています。
3.協力覚書の内容(ポイント)
この協力覚書を通じて日本と英国は、以下の量子科学技術に関して、共に先導的な役割を果たす科学、技術、イノベーションに係る強固で多様な関係を持つことを認識し、学術界、産業界、政府間にわたる広範な協力を追求します。
● 序文
1. 両国のリーダーシップと協力関係の確認
2. 既存の協定の再確認
3. 量子技術の重要性の認識
4. 価値観を共有する国同士の協力の意義
5. 今後の量子産業の成長支援の意志表明
● 協力分野
1. 研究・イノベーション対話
2. 学術界・民間との交流および資金機会
3. 教育・人材交流・スキル開発
4. 安全保障政策対話
5. 標準化・ガバナンス
6. 研究インフラ・実証施設の共有
7. 商業化・ユースケース・スケールアップ
8. 民間投資促進
4.関連資料
5.問合せ先
内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局
重要課題(量子・マテリアル)担当 河野・白木・新井
電話:03-6257-1153(直通)